色や形から好きなものを選べる♡水晶のタイプ色々

水溶性ケイ素の原材料は水晶です。

ということで今回は水晶をテーマにして、水晶のタイプについてご紹介いたします。

 

水晶と一口に言っても、その用途に合わせて色や形は様々なものがあります。アクセサリーに使うなら水晶ならではの豊富な色合いからチョイスできます。形も、最近は丸いものばかりではなく、水晶独特の形をそのまま使用したような形のものが流行りのようで、おしゃれなデザインも多く揃っています。

パワーストーンとしての水晶の役割りを求めるなら、地下から出てきたそのままのような形をしたものを置かれる人も少なくありません。色や形による水晶のタイプをご紹介していきます。

 

■色による水晶のタイプ

 水晶

 

・ロッククリスタル

純粋な二酸化ケイ素の結晶であり、非常に透明度の高いタイプをロッククリスタルと呼びます。ちなみに、英語圏でクォーツと呼ぶのは石英のことなのに対して、この無色透明な純粋の水晶にのみクリスタルという呼び名を使います。

・ミルキークォーツ(乳石英)

水晶の中でも白い色をしているものをミルキークォーツと呼んでいます。このような色付きの水晶は二酸化ケイ素の中に含まれている内容物の影響で出来上がります。このような色付き水晶をカットしていくと、とても綺麗で規則正しい放射線状の模様が浮き出る事もあります。この放射線のことをスターと呼び、好む人も多いようです。

・ローズクォーツ(紅水晶)

色付き水晶の中でチタンや鉄、マンガンなどが含まれると出来るのが綺麗なピンク色の水晶・ローズクォーツです。光に長時間当たることにより退色してしまう事もあります。ローズクォーツも含まれるチタンの針のような結晶によって、スターが現れる場合があり、スターが現れた時はカットするととても綺麗な模様となります。

・シトリン(黄水晶)

シトリンと呼ばれる宝石は、水晶に鉄イオンが含まれた場合に出来る黄水晶のことです。シトリンという名前は、シトロンというミカン科の果実に色がとても良く似ていることから付けられました。

・アメシスト・アメジスト(紫水晶)

シトリンと同じく鉄イオンを含んだ水晶のことをアメジスト、またはアメシストと呼びます。色は綺麗な半透明の紫色をしていますが、加熱すると黄色く変色しやすい宝石ですので、アクセサリーなどに加工する場合、熱に対する注意が必要となってくるでしょう。

・アメトリン

シトリンとアメジストが混ざった色味が出ている色付き水晶のことをアメトリンという呼び方をすることがあります。これは、シトリンもアメジストも同じ鉄イオンによって水晶に色が付くことに関係しています。透明度が高く、ハッキリと2色に分かれているものはとても珍しく、貴重な水晶とされ高値で取り引きされています。

・スモーキークォーツ(煙水晶・茶水晶)とモリオン(黒水晶)

水晶の中にアルミニウムが含まれると、そのアルミニウムが空気中の放射能に反応して茶色い色を出す事があります。これが、スモーキークォーツまたは茶水晶と呼ばれる水晶です。放射能による反応が強くでる場合、茶色ではなく黒に見える事から黒水晶またはモリオンと呼ばれています。しかし、自然界で黒くなるまで放射能反応が出る事は少なく、一般的に売られているモリオンはアメジストに放射能を照射して人工的に作られているものが多いです。

・レモンクォーツ

黄色い水晶にはシトリンもありますが、こちらは水晶に硫黄がまじる事により、硫黄の黄色が薄く出ているものです。シトリンと比較して色が淡いことが特徴となります。

 

■形による水晶のタイプ

水晶,ケイ素

・クラスター(群晶)

地下から掘り出されたそのままのような結晶の塊をクラスターまたはクォーツクラスターと呼んでいます。主に風水の観点からパワーストーンとして求める人も少なくありません。

・ポイント(単結晶)

水晶が結晶化した時に単体となっているもの、またはクラスターの中から単体に切り取られたものをポイントと呼んでいます。六角柱の先端が一点に集まっている形をしています。

・レーザー型水晶

ポイントの中でも特に細長いタイプのものをレーザーと呼んでいます。パワーストーンとして水晶を求める人の中には、このレーザーに特にパワーがあるとする考え方があるようです。

・レムリア水晶

レーザー型の水晶の中には、規則的な直線の模様が入っているものがあります。これをレムリア水晶と呼んでいます。この線は水晶の成長線であり木の年輪のようなものです。

・カテドラル水晶

カテドラルとは西洋の大聖堂のことで、大きな塔のまわりに小さな塔がたくさんついている建築様式のことでもあります。このように中心に大きな結晶があり、そのまわりに背の低い結晶が付いているタイプのことを大聖堂と形が似ていることからカテドラル水晶と呼んでいます。

・エレスチャル(スケルタスクォーツ・骸骨水晶)

エルスチャルスケルタスというのは、水晶の中にいくつもの水晶があるイメージです。二酸化ケイ素濃度が高く、結晶化する時に一度にあちらこちらで結晶が出来最終的に小さな結晶がたくさんくっついた形でひとまとまりになったのがこのエルスチャルスケルタスであると言われています。

・キャンドルクォーツ

カテドラルクォーツとよく似た形状で、真ん中に大きな結晶がありそのまわりを小さな血漿が取り囲んでいる形のものです。火が灯ったキャンドルからロウが溶けて周りに固まったような形・・・と言えば一番わかりやすいでしょうか。色も乳白色をしているものを指すことが多いですが、形状だけでキャンドルクォーツと呼ぶこともあるようです。

■ダイヤモンドのように美しいクォーツも

水晶

水晶の中で特に透明度が高く、ダイヤモンドと見まごう輝きを持っているものをハーキマーダイヤモンドと呼んでいます。ダイヤモンドと呼ばれていますがれっきとした水晶です。ニューヨークのハーキマーで産出されることからこの名前が付けられました。

 

■まとめ

いかがでしたでしょうか?このように、水晶には様々な色や形、その産地などから名前が付けられタイプ分けされています。

色別の分類はご紹介した以上に多くの色、タイプが存在しています。こちらでご紹介したものは主な水晶のタイプの一部とお考えください。

ケイ素の原材料である水晶について興味を持たれた方は、ご自分の目と足で様々な水晶を見て、調べてみるのも楽しのではないでしょうか。

 

参考資料

「日本の鉱物」松原聰・著  学習研究社

「鉱物分類図鑑 : 見分けるポイントがわかる」青木正博・著  誠文堂新光社

2016年4月18日 ウモプラスアルファ